令和7年度神戸大学教養教育改革について ([特集] 教養教育のあり方を考える)

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  • On the Reformation of Liberal Arts Education of Kobe University in 2025 ([Feature]Reconsidering Liberal Arts and Sciences )

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抄録

戦後の我が国の大学教育は、低学年向けの共通教育と高学年向けの専門教育に区別され、共通教育はさらに教養教育と専門教育の導入である基礎教育に分類されてきた。神戸大学は平成3 年(1991 年)の大学設置基準の大綱化以降、平成4 年(1992 年)の教養部解体と教養原論の導入、平成15 年(2003 年)の神戸大学と神戸商船大学との統合、平成28 年(2016 年)の神戸スタンダードの導入と教養原論の廃止と、およそ12 年ごとに教養教育のあり方を大きく変えてきた。平成28 年(2016 年)の改革では、神戸大学の学生が卒業時に身につけるべき共通の能力として「複眼的に思考する能力」「多様性と地球的課題を理解する能力」「協働して実践する能力」からなる「神戸スタンダード」が定められ、この三つの能力に対応して、主に 1・2 年生が学ぶ「基礎教養科目」「総合教養科目」、主に3・4 年生が学ぶ「高度教養科目」が導入され、4 年間を通じて教養を学ぶカリキュラムが構築された。このカリキュラムが導入されてから6 年以上の歳月が過ぎ、少なからぬ問題が見られる ようになった。教育戦略企画部門会議は2022 年度に教養教育検討WG を設置し、さらにその下に作業部会を置いて、教養教育改革を検討した。その結果、令和7 年(2025 年)度から新しいカリキュラムのもとで教養教育を実施することとなった。この新しいカリキュラムの基本的な枠組みと考え方を紹介する。

収録刊行物

  • 大學教育研究

    大學教育研究 32 3-10, 2024-03-31

    神戸大学大学教育推進機構

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