歯科医療における全身麻酔や静脈内鎮静法の需要と供給に関する実態調査

DOI
  • 石田 義幸
    医療法人仁友会日之出歯科真駒内診療所歯科麻酔・周術期管理部
  • 水田 健太郎
    東北大学大学院歯学研究科病態マネジメント歯学講座歯科口腔麻酔学分野
  • 丹羽 均
    大阪大学大学院歯学研究科口腔科学専攻高次脳口腔機能学講座
  • 砂田 勝久
    日本歯科大学生命歯学部歯科麻酔学講座
  • 飯島 毅彦
    昭和大学歯学部全身管理歯科学講座歯科麻酔科学部門

書誌事項

タイトル別名
  • A Nationwide Survey on the Demand and Supply of General Anesthesia and Intravenous Sedation in Dental Treatment

抄録

<p> 【要旨】 本邦の歯科医療における麻酔管理の需要と供給の実態を明らかにするため,無作為に抽出された歯科医院および全国の歯科医師会を対象にアンケート調査を行った.有効回答数は歯科医院482施設(回収率30.4%),都道府県歯科医師会26団体(回収率55.3%),郡市区歯科医師会327団体(回収率44.1%)であった.歯科医療における麻酔管理の需要は一定割合存在することが示された.麻酔管理の依頼先がある歯科医院は69.3%であり,日帰りで受診可能な複数の医療機関と連携していた.種別では病院歯科(62.0%),大学病院(歯科)・歯学部附属病院(57.5%)の順に多く,待機期間は2カ月以内が過半数であった.麻酔管理の需給バランスは,大学病院設置の有無にかかわらず,約4割の地域においてとれていなかった.その理由として,麻酔管理が可能な歯科医療機関あるいは歯科麻酔科医の不足という意見が約2/3以上の団体からあった.歯科医療における麻酔管理への患者または保護者の認知度はきわめて低い(1/4未満)と評価した施設・団体が大部分を占めた.麻酔管理を用いた歯科医療が実施可能な医療機関であることを広告(標榜)することは,麻酔管理の普及に加えて,適切な医療機関の選択につながるという意見が過半数の施設・団体からあった.歯科医療における麻酔管理を実施できる医療機関および歯科麻酔科医の増加,標榜科名取得などが課題であると考えられた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862776828132864
  • DOI
    10.24569/jjdsa.52.2_86
  • ISSN
    24334480
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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