英語学習におけるPBL学習・評価の研究動向に関する文献調査 2013年~2023年の過去10年間を振り返って

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on PBL Learning and Evaluation in English Language Learning

抄録

現在、小・中・高等学校・高等教育機関において、学習者は他者と協力し、ある特定の課題に関して情報収集、整理、分析を行いながら、自分たちの言葉でまとめ、発表する学修が行われている。しかしながらその教育現場における評価方法については、課題が多いのが現状である。人と人とが交わる双方向の学習の重要性が示されているのは明らかであるが、知識伝達型の教授法から、双方向の学習へといった教育パラダイムの変化の中で、どのように教育評価を行うのかというのは、英語教育においても、課題が多い。近年、英語教育においても探求学習を取り入れた学習がPBL(Project-based LearningやProblem Solving Learning)と呼ばれ、本稿では、PBLという言葉をアクティブラーニングのアプローチの方法として位置づける。  本研究では現在、中学では6社全ての検定教科書、高校でもプロジェクトのセクションは中級レベルの検定教科書数社でも用いられているPBLについて、PBLの「他」者を必要とする学習と「個」人の英語学習評価の指導実態と課題を明らかにすることを研究目的と設定した。本稿では、英語協働学習におけるPBLの実践をテーマに、系統的に質的システマティックレビューを行った結果報告を示している。これらの目的を達成する為に、PRISMA2020のガイドラインを参照している。期間は、過去10年間で、2013年から2023年に示された国内・国外で発表された論文を対象に、Cinii、EBSCO、Science Directというデータベースを用い、文献の取捨選択を明示しながら分析することを試みた。その結果、日本の場合は、高等教育機関での実践が多く、中高での英語検定教科書でのPBLの取り組みが実際どのように評価されているのか、高等教育機関との共同研究が必要という可能性があることが分かった。さらに、諸外国では、どの教育機関でもPBL実践が報告されているが、その評価が質的・量的に行われており、PBL実践とその評価の結びつきを行った報告が数は少ないが、多岐に渡っていることが分かった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ