緑色蛍光タンパク質を発現する大腸菌 BL21(DE3) における タンパク質発現に用いる培地の影響
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- 小林 葉子
- 桐生大学 医療保健学部 栄養学科
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of culture medium on protein expression in green fluorescent protein-expressing Escherichia coli BL21(DE3)
説明
大腸菌のタンパク質発現系は,タンパク質を得るための有用な手段の一つとして,幅広く利用されている.本研 究では,緑色蛍光タンパク質(Green fluorescent protein, GFP)遺伝子を T7lac プロモーターの下流に配置したプラ スミド pET19b で形質転換をした大腸菌 BL21(DE3) を用い,タンパク質発現に対する培養液の影響を検討した. GFP 遺伝子を含む pET19b で形質転換した BL21(DE3) を,ペプトンとしてハイポリペプトンを用いた Luria Bertani (LB) -HI 培地で培養した場合,タンパク質の発現を誘導するためのイソプロピル β-D-チオガラクトピラノ シドを添加しなくても GFP の蛍光強度は高値を示し,ガラクトースやラクトースの添加した場合,GFP の蛍光強 度は減少した.LB 培地の培地組成を変え,バクトイーストエキストラクトと塩化ナトリウムからなる培地や LB 培地を構成するペプトンとしてバクトトリプトンを用いた LB-Bact 培地を用いた場合には,GFP の蛍光強度は低 値であったが,ガラクトースやラクトースを添加することによって GFP の蛍光強度は高値を示した.このことか ら,ハイポリペプトンには,GFP 遺伝子を含む pET19b で形質転換した BL21(DE3) において,GFP の発現を誘導 する物質が含まれていることが示唆された.
収録刊行物
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- 桐生大学紀要
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桐生大学紀要 34 (0), 1-10, 2023
桐丘学園 桐生大学・桐生大学短期大学部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390862809659773696
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- ISSN
- 24357049
- 21864748
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可