COVID-19専従理学療法士におけるメンタルヘルスケア―心拍変動測定器および質問票を用いて―

DOI
  • 呂 隆徳
    旭川医科大学病院リハビリテーション部
  • 髙橋 佑弥
    旭川医科大学病院リハビリテーション部
  • 及川 欧
    旭川医科大学病院リハビリテーション科

書誌事項

タイトル別名
  • Mental health care with a heart rate variability monitor and questionnaires for a physical therapist rehabilitating COVID-19 patients

抄録

<p> COVID-19患者のリハビリテーションを実施するセラピストは,未知のウイルスに対する恐怖によって,ストレス,不安,抑うつ症状などのメンタルヘルスに問題が生じる可能性があり,経時的かつ体系的にメンタルヘルスの変化を捉えられるように評価ツールを用いて定量評価を行うことは有用である.</p><p>【対象と方法】対象は,COVID-19患者に専従でリハビリテーションを実施した理学療法士20代男性.COVID-19専従前・専従後に「チェック・マイハートTM」による心拍変動の解析,Profile of Mood States 2nd Edition(POMS2),職業性ストレス簡易調査票を実施し,メンタルヘルスへの影響を分析した.</p><p>【結果と考察】職業性ストレス簡易調査票の『不安』は専従前の段階4「やや高い」から専従後の段階5「高い」へ増加し,POMS2の『活気−活力』は専従前の62(高い)から専従後の43(平均的)へ低下した.また呼吸数は専従前の6回/分から専従後の10回/分へ増加した.専従後,low frequency(LF)成分は低下,VLF(very low frequency)およびTotal Powerは高い数値を示した.要因として,活気−活力に大きな影響を与えるほどの高いストレス負荷がVLFを中心とした心拍変動成分を亢進させたと推察された.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862876079650688
  • DOI
    10.20595/jjbf.51.1_11
  • ISSN
    24323888
    03861856
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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