悪性リンパ腫に対する同種造血幹細胞移植後に合併した<i>Corynebacterium striatum</i>血流感染症後の化膿性脊椎炎

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タイトル別名
  • Pyogenic spondylitis after <i>Corynebacterium striatum</i> blood stream infection following allogeneic hematopoietic stem cell transplantation for malignant lymphoma

抄録

<p>症例1は70歳女性。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対してHLA半合致血縁者間同種末梢血幹細胞移植を行い,day14にCorynebacterium striatumによる血流感染症(blood stream infection, BSI)を来したが,vancomycinを投与し血液培養は陰性となった。Day63に背部痛が出現し,magnetic resonance imaging(MRI)にてTh8~Th9の化膿性脊椎炎と診断した。血液培養で同菌が検出され,daptomycin(DAP)を2ヶ月間投与し軽快した。症例2は65歳男性。血管免疫芽球性T細胞リンパ腫に対してDR1抗原不一致非血縁者間同種骨髄移植を行い,day3にEscherichia coli,day9にCorynebacterium striatumによるBSIを認め,抗菌薬投与にて血液培養は陰性となった。Day30より腰痛を自覚し,MRIでL4~L5の化膿性脊椎炎と診断した。血液培養は発育なく,先行したBSIの起因菌の薬剤感受性を参考にDAP,clindamycinを半年間投与し軽快した。同種造血幹細胞移植施行後の生着前BSI合併例において,腰背部痛を認めた場合は化膿性脊椎炎を考慮する必要がある。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 65 (4), 243-248, 2024

    一般社団法人 日本血液学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862931515513344
  • DOI
    10.11406/rinketsu.65.243
  • ISSN
    18820824
    04851439
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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