抄録
<p>緒言:投球動作による上腕骨骨幹部骨折は自家筋力による骨折として代表的である.当科で経験した投球骨折の2例を報告する.症例1:27歳男性.草野球チームのピッチャーで右投げ.投球時,コッキングの瞬間に礫音とともに右上腕に激痛を生じた.単純X線撮影で右上腕骨骨幹部遠位1/3の螺旋骨折を認めた.神経血管損傷を疑う所見はなかった.受傷後5日でLocking plateでの骨接合を行なった.術後17週で骨癒合し術後6か月で野球に復帰した.症例2:25歳男性.草野球チームのピッチャーで左投げ.投球時,腕を振り下ろす瞬間に礫音とともに左上腕に激痛を生じた.単純X線撮影で左上腕骨骨幹部中央から遠位1/3にかけて屈側に第3骨片を伴う斜骨折を認めた.受傷後4日でLocking plateでの骨接合を施行し,術後20週で骨癒合した.考察:2例の骨折部位,骨折型の違いは骨折を生じた投球フェイズやフォームの違いによるものと考えられた.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 73 (1), 152-155, 2024-03-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390863097403052928
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可