小児の外傷性鎖骨偽関節が疑われた症例に対して手術加療を施行した1例

DOI

抄録

<p>【はじめに】小児の鎖骨偽関節は,外傷性偽関節や先天性偽関節症などがあるが,いずれも頻度は稀である.今回,小児の鎖骨外傷性偽関節が疑われた1例に対する手術加療を経験したので報告する.【症例】3歳10か月女児.右鎖骨部の突出に気付かれ,外観上の問題から手術を希望され当科紹介初診.明らかな外傷歴はなく右鎖骨部に膨隆を触知し圧痛などは認めなかった.画像上,右鎖骨遠位骨幹部偽関節を認め,偽関節手術を施行した.偽関節部は瘢痕化した線維性組織が充満しており,鎖骨骨折後の外傷性偽関節であった可能性が高いと考えられた.偽関節部を新鮮化しK-wire 2本で固定し,腸骨骨移植を施行した.術後骨癒合は良好であった.【考察】術前に外傷性鎖骨偽関節と先天性鎖骨偽関節症の鑑別は困難であった.先天性鎖骨偽関節症では偽関節部は軟骨で覆われているため,本症例は外傷性鎖骨偽関節の可能性が高いと判断した.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390863097403073920
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.92
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ