急性期病院における大腿骨近位部骨折後2次性骨折予防としての骨粗鬆症治療の問題点

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抄録

<p>2022年の診療報酬改定で,大腿骨近位部骨折に対する「緊急固定,挿入加算」が新設された.しかしこの算定には,「2次骨折予防継続管理料1」の算定が必要で,この中で骨粗鬆症の治療として薬物治療が積極的に勧められている.急性期DPC対象病院では,高額な薬剤は使用しづらいため経口BP製剤が主に選択されると思われるが,2023年4月から2023年3月まで当院で大腿骨近位部骨折に対して手術を行った120名中,少なくとも入院中は同製剤内服困難と判断された患者は,53%に及んでいた.また困難な理由としては,認知症で指示が通らない,嚥下障害,腎機能障害などであった.急性期DPC病院では,早期退院の必要性,包括支払い制度などの制約のため,求められるような理想的な骨粗鬆症性骨折後の治療介入を行うには困難が多い.今回,急性期病院で現実に起こっている大腿骨近位部骨折後2次性骨折予防としての骨粗鬆症治療の問題点について報告したい.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390863097403080960
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.211
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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