成人脛骨粗面骨折の1例

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抄録

<p>脛骨粗面骨折は比較的稀な骨折であるが,骨端線が完全に閉鎖していない思春期に好発すると言われている.今回著者らは,成人に生じた脛骨粗面骨折を経験したので報告する.症例は54歳男性.約2 mの脚立から転落し,左膝関節は屈曲位で粗面部を強打し,当院救急受診となった.左膝関節X線像,CT像にて左膝蓋骨が近位へ偏位しており,脛骨粗面の粉砕骨折,骨折部に骨片の陥入を認め,受傷5日目に径4.0 mmの中空螺子とスーチャーアンカーであるHEALICOIL®を用いて骨折観血的手術を行った.術後,左膝関節は伸展位で外固定を行い,術翌日から荷重を許可した.左膝関節の可動域訓練は術後4週から開始した.術後2ヵ月で独歩可能となり,術後5ヵ月で原職復帰となった.骨折部が粉砕している成人の脛骨粗面骨折に対して,中空螺子とスーチャーアンカーを使用し手術を行い,骨癒合と良好な可動域が得られた.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390863097403093376
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.280
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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