セラミックボールを用いた遠赤外線足部温熱機器の自律神経活動の持続性と気分状態への効果:足浴とのクロスオーバー試験

書誌事項

タイトル別名
  • Duration of changes in autonomic nerve activity and effects on mood states caused by a far-infrared heater that warms the feet with ceramic balls: A crossover trial with a footbath

この論文をさがす

説明

目的:遠赤外線足部温熱機器の自律神経活動の変化の持続性と気分状態への効果を足浴と比較した.方法:対象者は女性24名で,15分間の足部温熱機器(FIR 群),足浴群,座位群の加温終了30分後までの自律神経活動をクロスオーバー試験で比較した.気分尺度(POMS2)の介入前後の変化を2群間で比較した.結果:交感神経活動(LF/HF)は介入15分でFIR 群が足浴群より有意に低く(P=.04),副交感神経活動(ccvHF)は,介入4分(P=.01)と介入終了後10分(P=.01)でFIR 群が足浴群より有意に高かった.FIR 群の副交感神経活動(ccvHF)は加温終了25分後まで加温開始時よりも有意差に高かった.活気-活力は,FIR 群が有意に改善された(P=.03).結論:FIR は足湯よりも副交感神経を活性化し,さらに加熱終了後も副交感神経活動を持続させた.<br><br>【キーメッセージ】<br>1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?<br> 研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?<br>→湯を使った足浴よりも簡便にリラクセーション効果が得られる方法を提示したいと思いました.<br><br>2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?<br>→ 足部温熱機器は,少ない介護負担で多くの利用者にリラクセーションを提供できます.<br><br>3.今後どのような技術が必要になるのか?<br>→副交感神経の活性化に最適な温度変化を明らかにすることにより,確実な効果を得ることにつながります.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ