昆明・モントリオール生物多様性枠組及びその議論過程

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タイトル別名
  • Discussion of the Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework
  • コンメイ ・ モントリオール セイブツ タヨウセイ ワクグミ オヨビ ソノ ギロン カテイ

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説明

生物多様性条約の2022年以降の世界目標として、2030年までを対象期間とした「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択された。本稿では、特集の全体背景として、2010年に合意された「生物多様性戦略計画2011-2020及び愛知目標」(以下:愛知目標)と、後継目標となった「昆明・モントリオール生物多様性枠組」(Kunming-Montreal Global Biodiversity Framework、以下:KMGBF)を、SMART(Specific/Measurable/Ambitious/Realistic/Time-bound)という観点で比較・概説した。その結果、KMGBFは、10の定量要素(30by30を含む)から構成され、愛知目標の4個(追加的に決定された要素を含む)から増加する等、相対的にSMARTなものになっていた。また、保護地域外の空間保全、遺伝子(遺伝的多様性)、海洋等の諸要素も反映し、愛知目標より包括的になっていた。更にこの枠組、資源(資金)動員及び遺伝資源に関するデジタル配列情報(Digital Sequence Information、以下:DSI)の利用から得られる利益配分に係る議論との関係については、KMGBFの議論過程において、途上国が資源(資金)動員及びDSIの利用から得られる利益配分に係る議論の進展を求め、これらがKMGBFに盛り込まれた。

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