財政補完経済学と中小企業

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  • Complementary Economics for Public Finance by Small and Medium Enterprises
  • ザイセイ ホカン ケイザイガク ト チュウショウ キギョウ

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研究ノート

非競合的で非排除的である財の供給について財政方針転換がなされたこともふまえ、公的部門の歳出は、租税負担および社会保障負担からの収入等の範囲内では間に合わなくなっており、本研究は、市場経済にもとづく資源配分の効率性を持続可能とすることを目的とする財政補完経済学を提起する。新しい資本主義のもとでリスキリングと労賃騰貴が実現されてはいるが、資本の力は剰余労働を吸収しているのであり、国家としては資本の力を利用することで新たな財源を確保する必要がある。 どのような局面においても非暴力主義を貫く立場にある限界便益と、財政方針転換を受け入れざるを得ない限界便益とがあり、後者の限界便益について大幅に変更させるメカニズムを公債市場補完制度と定義する。具体的には、裁量的な新規株式公開市場の取引参加者のあいだで市場関係者地域通貨(Shijohkankeisha Exchange Trading System; SETS) の発行と流通を促進させる。金融緩和政策の出口を、民間部門の純資産性の向上とし、特定投資家が出資者となって、中小企業が尖鋭な協働を推進し、市場経済において価格競争を推進することによって財政補完経済学は成立する。

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