呼吸器外科における側臥位手術の褥瘡予防に対する2層構造ウレタンフォームマットレスの有効性の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Examining the effectiveness of a two-layer urethane foam mattress in preventing pressure ulcers during lateral surgery at the respiratory surgical department

説明

<p>要旨:[目的]側臥位に用いる2層構造ウレタンフォームマットレスの褥瘡予防における有効性を明らかにすることを目的とした。</p><p>[方法]2019年2~11月に呼吸器外科の側臥位で手術を受けた患者78名を対象に,高密度低反発ウレタンフォームマットレス(以下,従来型)と低反発ウレタンフォームと高反発ウレタンフォームの2層構造のマットレス(以下,新型)を用いて,自重関連褥瘡(以下,褥瘡)と医療関連機器圧迫創傷(以下,MDRPU)の発生状況を評価した。</p><p>[結果]従来型で41名中3名にd1の褥瘡,4名にd1のMDRPUが発生した。褥瘡は側胸部,MDRPUは腹部と下肢に発生した。新型は37名中1名にd1のMDRPUが下肢に発生した。MDRPUの発生要因となった医療機器は,側部支持器と弾性ストッキングだった。</p><p>[考察・結論]新型による呼吸器外科の側臥位手術で褥瘡発生はなかったことから,褥瘡予防の有効性が示唆された。従来型の褥瘡,MDRPUの発生要因は,側臥位は仰臥位と比べて接触面積が狭いため,外力(圧迫・ずれ)が局所に負荷されたことが要因と考えられた。新型は,低反発ウレタンフォームの沈める機能と高反発ウレタンフォームの包む機能が身体の接触面積を増やすことで接触圧を低減し,褥瘡を予防することができたと考える。医療者間で情報を共有しながら,手術体位,体位固定方法に配慮した体圧分散マットレスと体圧分散用具の検討,整備は重要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390865265014922112
  • DOI
    10.69266/jjona.19.2_235
  • ISSN
    27597490
    18804780
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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