門脈圧亢進症におけるTIPSの役割
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- 山本 真由
- 帝京大学医学部放射線科学講座
書誌事項
- タイトル別名
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- Advances in TIPS for portal hypertension: current perspectives and future directions
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説明
<p>本総説では,門脈圧亢進症に対する経頸静脈的肝内門脈体静脈短絡術(TIPS)の役割とその進展について述べる.TIPSは,門脈圧を低下させることにより,静脈瘤出血や難治性腹水,肝腎症候群などの門脈圧亢進症に関連する合併症を予防・改善する治療法である.1969年に概念が提唱され,技術が発展する中で,近年ではカバードステントの導入によりシャントの開存率が大幅に向上し,肝硬変患者の生存率や生活の質の向上に貢献している.TIPSは特に,内科的・内視鏡的治療が効果を示さない患者に対して有効であるが,重度の肝不全や活動性の感染症などの禁忌が存在する.また,TIPSの適応基準としてMELDスコアや患者の全身状態が重要であり,日本と海外の治療方針の違いも議論の対象となっている.本稿では,TIPSの歴史,現状,適応,合併症管理,および今後の課題について詳述する.</p>
収録刊行物
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- 日本門脈圧亢進症学会雑誌
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日本門脈圧亢進症学会雑誌 30 (4), 261-265, 2024
日本門脈圧亢進症学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390865596627808128
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- ISSN
- 21866376
- 13448447
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可