書誌事項
- タイトル別名
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- Characteristics of Artificial Atone Produced from Boiler Ash and Its Treatment Methods
- ─土木資材の人工石の特徴─
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説明
<p>日本の総発電量の約32.4%を担っている石炭火力発電および再生可能エネルギーであるバイオマス火力発電から年間約1,200万トンの燃焼灰が排出されている。この燃焼灰の有効利用は,主にセメント原料として使用されているが,それ以外の再生砕石材の土木資材としての利用拡大が進んでいない。利用促進のため,我々は燃焼灰から製造する土木資材の人工石に多機能性を付加することに成功した。</p><p>これにより,機能性人工石は,自然災害で発生する地盤液状化への抵抗性が高く,軽量なことから液状化抵抗性の盛土材として使用できる。高い吸水性もあることから,雨天時やぬかるんだ土地での造成工事にも適している。さらに,汚水の水質浄化性を持ち,宅地や工場などの地盤に使用することで地下水汚染から保護する機能も有している。栄養素のイオン吸着性により,植物親和性が高く,公園や歩道脇の植林,水中植物の繫栄にも寄与する可能性がある。</p><p>また,製造過程で二酸化炭素を吸収する特徴を持ち,カーボンニュートラルに貢献し,環境保護と資源循環に優れたテクノロジーである。この機能性土木資材は,既に路床材,路盤材や埋戻材としての実績があり,今後さらに自然災害の被害抑制と生活環境の改善に寄与することが期待される。</p>
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 78 (12), 1036-1042, 2024
紙パルプ技術協会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390865651898024704
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可