「ひきこもり」経験をもつ若者からみる支援として提供される共同生活の影響――共同生活型支援利用者へのインタビュー調査分析――

  • 岡部 茜
    大谷大学社会学部コミュニティデザイン学科

書誌事項

タイトル別名
  • Communal Living as a Form of Support from the Perspective of Young People Who Have Experienced “Hikikomori”: From the Analysis of User Interviews
  • 「 ヒキコモリ 」 ケイケン オ モツ ワカモノ カラ ミル シエン ト シテ テイキョウ サレル キョウドウ セイカツ ノ エイキョウ : キョウドウ セイカツガタ シエン リヨウシャ エ ノ インタビュー チョウサ ブンセキ

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説明

<p>数として未だ少数であるが,「ひきこもり」と呼ばれる人々への支援として,共同生活を通じた支援実践が民間団体により取り組まれている.この共同生活型支援に関しては,生活リズムの改善や親子関係の再構築を促すなど,いくつかの有効性が指摘されてきた.しかし,従来の議論では,当事者の視点からの検討が不十分である.そのため,本調査では共同生活型支援を経験した「ひきこもり」経験者へのインタビューを実施し,そこで得られた語りから支援として提供される共同生活の意味を明らかにすることを目的とした.調査結果から,支援として提供される共同生活では同居する他者との間で関係性が作られその関係により互いに支えられていくこと,これまで生活してきた家族や地元地域に代わるコミュニティを支えにした「離脱」を可能とする仕組みであること,従来指摘されてきた生活リズムの改善については再考の余地があることを指摘した.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 65 (2), 28-41, 2024-09-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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