顔面神経麻痺の 2023 年版診療ガイドラインからみた鍼灸の役割と可能性

  • 粕谷 大智
    新潟医療福祉大学リハビリテーション学部鍼灸健康学科

書誌事項

タイトル別名
  • - 顔面神経麻痺に対する鍼治療のエビデンスとその役割 -

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説明

12 年ぶりに改訂された顔面神経麻痺診療ガイドライン2023 年版について、鍼治療に関連する内容を中心に紹介した。今回の改訂では、鍼のClinical Question の①鍼は麻痺の早期回復に効果はあるのか(急性期)②鍼は後遺症の症状を軽減させる効果があるのか(慢性期)の2 つについて推奨度が出され、両者とも“弱く推奨する”と今までの“推奨しない”から大きく改訂された。この結果については、急性期の麻痺の回復や慢性期の拘縮やこわばり感などの後遺症の軽減に従来の治療(コントロール)と比べ、鍼治療の介入は効果が期待できるSystematic Review がいくつか出されていること、その中でも特に後遺症を予防・軽減することでQuality of Life の向上に寄与することが示唆され、今後は医療機関との連携を密にしながら麻痺の急性期か慢性期(後遺症を自覚)かの病期を把握し、その病期に応じた鍼治療とセルフケアの指導も鍼灸師の役割と考える。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390866415331517312
  • DOI
    10.32255/jjsop.49.2_47
  • ISSN
    24345644
    21875316
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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