書誌事項
- タイトル別名
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- Acoustic radiation force impulse-induced lung hemorrhage: investigating the relationship with peak rarefactional pressure amplitude and mechanical index in rabbits
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説明
<p>目的:従来式超音波診断法より長いパルス持続時間(pulse duration: PD)で強力な音響パワーを出力する音響放射力インパルス(acoustic radiation force impulse: ARFI)エラストグラフィの安全性については,まだ検証の必要がある.我々は,ARFIにより引き起こされる肺損傷のリスク並びにこのリスクと最大負音圧(peak rarefactional pressure amplitude: PRPA)およびメカニカルインデックス(mechanical index: MI)との関係について評価した.方法:18羽および2羽のウサギをそれぞれARFI群(PD: 0.3 msのプッシュパルスを照射)およびシャム群に割り付けた.中心周波数5.2 MHzのリニアプローブを肋骨弓下に設置して経肝的に肺に向けて30回のARFI照射を左右それぞれで実施した.derated PRPAは6つのARFI群間で変化させた(0.80 MPa,1.13 MPa,1.33 MPa,1.70 MPa,1.91 MPaおよび2.00 MPa).結果:肺出血の発生率およびその平均面積はARFI群でそれぞれ0/6,0/6,1/6(1.7 mm2),4/6(8.0 mm2),4/6(11.2 mm2),5/6(23.8 mm2)およびシャム群で0/4であった.ロジスティック回帰分析によってPRPAの増大が肺損傷(肺出血)発生と有意に関連していることが示され(オッズ比:207,p < 0.01),その閾値は1.1 MPa(MI:0.5)と推定された.またスピアマンの順位相関係数から,PRPAと肺出血の面積との間には正の相関(r = 0.671,p < 0.01)が示された.結論:本研究から,ウサギにおいて臨床条件下のARFIにより引き起こされる肺出血のリスクがPRPAの増大に伴って上昇することが明らかになった.このことから,特に肝臓,心臓または乳房などの検査中,もしARFIが意図せず肺に向けられた場合にARFIエラストグラフィによる肺損傷の潜在的リスクがあることが示唆される.</p>
収録刊行物
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- 超音波医学
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超音波医学 52 (2), 77-85, 2025
公益社団法人 日本超音波医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390866448353961344
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- ISSN
- 18819311
- 13461176
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可