沁源交口方言における単字調の変化過程

書誌事項

タイトル別名
  • The process of change of the monosyllabic tone in the Jiaokou dialect of Qinyuan County
  • シンゲンコウグチ ホウゲン ニ オケル タンジチョウ ノ ヘンカ カテイ

この論文をさがす

説明

<p>本論は三種の声調体系の交錯地帯となる山西省沁源県交口郷で単字調の世代差調査を行い、調類合流の進行を明らかにした上で、ピッチ曲線の分析によって世代間における調値変化の過程を考察する。交口の調類は最古層では七調を区別するが、清去と濁去、清入と濁入、清上と清平、清平と濁平の合流が進行し、さらに清平・濁平・清上の合流が発生している。合流の進む組と進まない組では聴覚実験の弁別率に有意な差が見られ、調類合流の進行が裏付けられる。調値は各調とも世代間で前世代の特徴を引き継ぎながら連続的に変化するが、変化は一方向のみとは限らず、相反する方向の変化が同時に出現する場合もある。合流の進行とともに調形の相互接近が見られ、結果として双方の特徴を兼ね備えた調形が出現する場合がある。また、同時に平板化する傾向も見られ、余剰な特徴が切り落とされている。</p>

収録刊行物

  • 中国語学

    中国語学 2015 (262), 95-113, 2015-10-31

    日本中国語学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ