日本におけるアルファ線核医学治療薬剤のトランスレーショナルリサーチの基盤—アスタチン-211とアクチニウム225を活用した治療用放射性医薬品の萌芽—

DOI Web Site Web Site 参考文献14件 オープンアクセス
  • 矢野 恒夫
    大阪大学核物理研究センターアルファ線核医学治療研究
  • 長谷川 功紀
    京都薬科大学共同利用機器センター
  • 佐藤 達彦
    大阪大学核物理研究センターアルファ線核医学治療研究 日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究センター
  • 巽 光朗
    大阪大学医学部附属病院放射線部
  • 渡部 直史
    大阪大学大学院医学系研究科核医学講座
  • 角永 悠一郎
    大阪大学放射線科学基盤機構
  • 樺山 一哉
    大阪大学大学院理学研究科化学専攻
  • 深瀬 浩一
    大阪大学大学院理学研究科化学専攻
  • 蜂須賀 暁子
    国立医薬品食品衛生研究所生化学部
  • 平林 容子
    国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター
  • 藤井 博史
    国立がん研究センター先端医療開発センター機能診断開発分野
  • 米倉 義晴
    大阪大学放射線科学基盤機構

書誌事項

タイトル別名
  • Rationale for Translational Research on Targeted Alpha Therapy in Japan —Renaissance of Radiopharmaceuticals Utilizing Astatine-211 and Actinium-225—
  • Rationale for Translational Research on Targeted Alpha Therapy in Japan : Renaissance of Radiopharmaceuticals Utilizing Astatine-211 and Actinium-225

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抄録

<p>アスタチン-211およびアクチニウム-225で標識化されたTAT薬剤のトランスレーショナルリサーチにおける安全基準を確立したので、安全性評価、マイクロドシメトリー評価、ヒト初回投与試験の要件を報告する。1)病理組織学的検査を用いた遅延毒性を含む安全性評価方法が提案されている。PETまたはSPECTを用いた体内動態研究も提案されている。2) TAT研究のために2つの微量線量測定が提案され、1つは器官の微細構造のスケールで、もう1つは細胞スケールと細胞内スケールである。最近、確率的微小線量測定速度論モデルが、PHITSを使用した細胞スケールの粒子輸送シミュレーションによって開発された。3)ヒト初回投与(FIH)試験のためのTAT薬剤の用量は、放射能量と質量を考慮して検討すること、放射能量は質量よりも重要な決定要因となることが提案されている。4)我が国では合成装置自体の承認申請システムが、デリバリーされる放射性医薬品のシステムと共に採用されている。製造プロセス、品質管理、GMP評価を確立するため、自動合成装置の検討に初期段階から着手することが推奨され、実効線量率定数の計算に基づいた放射線防護の必要性が提案されている。多くのPETセンターで利用されているホットセル内の操作は十分な対応であると提案されている。</p>

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参考文献 (14)*注記

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