同種臍帯血移植後に骨髄壊死を合併したpure erythroid leukemia

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  • Bone marrow necrosis after umbilical cord blood transplantation in a patient with pure erythroid leukemia

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抄録

<p> 急性赤白血病の64歳,女性。非寛解の状態で臍帯血移植を行い,day 19の骨髄検査で白血病細胞残存を認めた。Day 35に特発性肺炎症候群(idiopathic pneumonia syndrome,IPS)を発症し,ステロイドパルス療法,etanerceptの投与を行ったが,効果は乏しかった。Day 45に腰背部の激痛を来し,血液検査では汎血球減少の進行とT-Bil,ALP,LDHの上昇を認めた。血清フェリチンは186,160ng/mLと著増していた。骨髄塗抹では変性壊死細胞のみが観察され,骨髄壊死と診断した。その後,急速に全身状態が悪化し,混合性アシドーシスを来し,day 55に死亡した。血中サイトカインの検討では発症に先行してtumor necrosis factor receptor 1,発症時期に一致してinterleukin-6などが上昇していた。骨髄壊死は造血器腫瘍や感染症に続発する稀な病態であり,その予後は不良である。本症例では,白血病細胞の増殖が骨髄壊死を引き起こし,炎症性サイトカインも発症に関与した可能性が考えられた。</p>

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