牛乳含有繊維を使用した衣服により接触蕁麻疹を呈した牛乳アレルギーの男児例

  • 景山 秀二
    帝京大学医学部小児科・小児アレルギーセンター
  • 三重野 孝太郎
    帝京大学医学部小児科・小児アレルギーセンター
  • 小山 隆之
    帝京大学医学部小児科・小児アレルギーセンター
  • 小林 茂俊
    帝京大学医学部小児科・小児アレルギーセンター

書誌事項

タイトル別名
  • A case of contact urticaria induced by the underwear using cow milk protein containing rayon

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説明

<p>小児の食物アレルギー患者は現在も増加しつつあり,治療として食物除去を行っている場合は患者のquality of life(QOL)が低下するため,社会問題ともなっている.中でも牛乳は食物アレルギーの主なアレルゲンで食物アレルギー全体の2割程度を占め,特に乳児期に多く発生する.今回我々は,牛乳タンパクを練りこんだレーヨン繊維を使用した肌着の着用後に接触蕁麻疹を呈した4か月の牛乳アレルギーの男児例を経験した.本症例では数日前よりミルク摂取にて皮膚の即時型症状が出現していたが,当該肌着の着用直後に肌着の接触する体幹部を中心とした発赤,紅斑,膨疹が出現した.牛乳,カゼイン特異IgE抗体は陽性で,当該肌着のパッチテストにて発赤,膨疹が観察されたため,診断が確定した.最近,アレルゲンとなりうる食物タンパク由来の物質が食品だけでなく,衣類,化粧品などに添加されることが増えているが,安易な添加はアレルギー症状の発症を誘発する可能性もあり注意を要する.</p>

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参考文献 (3)*注記

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