令和元年東日本台風に伴う洪水氾濫による供給系ライフラインの途絶被害に関する分析:電気・ガス事業の発災・復旧過程の考察から

  • 田代 喬
    名古屋大学 減災連携研究センター ライフライン地盤防災産学協同研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • ANALYSES OF OUTAGES OF LIFELINE SERVICES CAUSED BY RIVER FLOODINGS DUE TO EAST JAPAN TYPHOON OF 2019 (HAGIBIS) BASED ON DAMAGE AND RECOVERY PROCESSES OF ELECTRICITY AND GAS NETWORKS

抄録

<p> 令和元年東日本台風は,多くの地域で電気,ガス,水道などのライフラインの途絶をもたらした.本報では,特に被害の大きかった千曲川沿川地域における電気・ガス事業に着目し,行政機関や当該事業者の公開情報を収集・整理することにより発災・復旧過程を明らかにし,途絶被害の実態と要因を分析する.長野県内では,千曲川の洪水ピーク時(2019年10月13日未明)にいずれも最大供給停止戸数(電気:約6.4万戸,都市ガス:約900戸)を示し,洪水氾濫地域では,地上供給施設(電気:変電所,電柱・電線,ガス:整圧所,橋梁添架管)の機能損傷による被害の拡大・長期化が明らかになった.さらに発災・復旧過程の考察から,途絶被害を軽減するためには,個別施設の予防・順応的対策に加え,供給システムを通じた被害伝播を防ぐ対応の重要性が示唆された.</p>

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