EVAR術後type IIエンドリークによる腹部大動脈瘤切迫破裂に対する一手術例

  • 古川 博史
    東京女子医科大学東医療センター心臓血管外科
  • 奥薗 康仁
    東京女子医科大学東医療センター心臓血管外科
  • 増田 憲保
    東京女子医科大学東医療センター心臓血管外科
  • 上部 一彦
    東京女子医科大学東医療センター心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名
  • An Urgent Surgical Case of Open Repair for AAA Impending Rupture Due to a Residual Type II Endoleak Following EVAR: A Case Report and Literature Review

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説明

<p>症例は70歳,男性.約12年前に大動脈基部置換術(Bentall手術,機械弁)を受けワーファリン内服中,約2年半前から血液透析中.約5年前に最大径71×78 mmの腹部大動脈瘤(AAA)に対してステントグラフト内挿術(EVAR: ENDURANT II)を施行.その後type IIエンドリークに対し2回コイル塞栓を施行したが,瘤は拡大傾向であった.2020年3月,持続する左側腰腹部痛を認め,腹部造影CTで最大径98×105 mmの巨大なAAAと瘤内にtype IIエンドリークを認めた.AAA切迫破裂の診断で準緊急開腹手術を行った.動脈瘤切開後,2本の腰動脈を縫合止血,下腸間膜動脈は結紮,ステントグラフトは温存し瘤壁を縫縮した.術後経過良好,術後14日目に独歩退院した.透析患者,ワーファリン内服中のEVAR術後type IIエンドリークによるAAA切迫破裂症例に対する外科治療を経験したので報告する.</p>

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