肝線維化診断に向けた超音波画像の同時生起行列における画素間距離に対する揺らぎ応答解析
書誌事項
- タイトル別名
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- Analysis of fluctuation for pixel-pair distance in co-occurrence matrix applied to ultrasonic images for diagnosis of liver fibrosis
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説明
<p>目的:慢性肝疾患は,長期に渡る治療中に注意深い経過観察が必要であり,超音波イメージングシステムに基づく肝線維化の定量的診断法の開発が強く期待されている.方法:同時生起行列を使用したテクスチャ解析を,線維化肝の臨床超音波画像と超音波シミュレーション画像両方に応用した.画素間距離rに対し一連の同時生起行列が生成され,テクスチャ特徴量コントラストを選択し,マルチレイリーモデルを使用したエコー振幅分布の統計的分析と組み合わせて,rに対する応答を観察した.結果:臨床超音波画像と超音波シミュレーション画像両方において線維化が進行するにつれ,コントラストは大きな値に収束し,rに対する応答に大きな揺らぎが見られた.収束値は,線維化の初期段階で急速に上昇し,揺らぎは線維化の進行期で大きくなった.既知の線維組織構造に対する超音波シミュレーション画像を用いた解析により,コントラストの挙動と線維化の進行との関係性を理論的に明らかにした.結論:コントラストの収束値と揺らぎが,線維組織構造に関する情報を提供することが明らかになり,これらのデータが肝線維化の進行度の定量診断に利用されることが期待される.</p>
収録刊行物
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- 超音波医学
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超音波医学 48 (1), 3-15, 2021
公益社団法人 日本超音波医学会