肋骨原発軟骨肉腫の一切除例

  • 大越 祐介
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器外科
  • 坂田 龍平
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器外科
  • 竹尾 正彦
    神戸市立医療センター西市民病院呼吸器外科
  • 勝山 栄治
    神戸市立医療センター西市民病院病理診断科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of chondrosarcoma of the rib

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抄録

<p>症例は70歳,女性.左肋弓部の圧痛を伴う手拳大の腫脹に気づき当院内科を受診.CT検査では左第6肋骨周囲に12 cmの肋骨破壊と内部の石灰化を伴う腫瘤を認め,腹膜を越えて肝臓,胃への浸潤が疑われた.またMRI検査にて腫瘤はT2強調画像で内部不均一な高信号を呈していたが,腫瘤と胃,肝臓の間にスペースを認め,腹腔内臓器への浸潤は否定的であった.軟骨肉腫等の胸壁腫瘍が疑われ,加療目的に当科へ紹介.左胸壁広範切除(腫瘍端から3 cmの切除縁を確保し第5,6,7,8肋骨部分切除,胸骨部分切除,横隔膜部分切除)を行った.病理所見は軟骨基質を伴う異型の腫瘍細胞が浸潤増生しており,肋骨原発の軟骨肉腫と診断された.軟骨肉腫は化学療法と放射線治療の効果が少なく,広範囲切除が重要である.今回,我々は左肋骨原発の軟骨肉腫に対し外科的に切除し得た1例を経験したので報告する.</p>

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