磁気閉回路を用いた残留磁化を有するバルク磁石の硬X線光電子分光計測技術の開発
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of Measurement Technique for Bulk Magnet with Residual Magnetization using Hard X-ray Photoelectron Spectroscopy
説明
硬X線光電子分光(HAXPES)を用いて、1 T 以上の残留磁化を有する着磁済み Nd-Fe-B 焼結磁石の破断面からの光電子信号の取得に成功した。バルク強磁性体の光電子計測は、残留磁化が発する漏洩磁場により光電子の飛行軌道が偏向を受け計測自体が困難であることから、積極的に行われてこなかった。我々はリング型の純鉄ヨークを用いることにより、磁石試料からの漏洩磁場を大幅に抑制した。本研究で得られた計測技術は HAXPES 計測における対象試料を拡大する。特に、HAXPES スペクトルの磁気円二色性(MCD-HAXPES)を利用した研究の利用拡大に寄与し、スピントロニクス材料の埋もれた界面の磁化状態解析への適用など、幅広い波及効果を生むことが期待される。
収録刊行物
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- SPring-8/SACLA利用研究成果集
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SPring-8/SACLA利用研究成果集 8 (2), 223-227, 2020-08-21
公益財団法人 高輝度光科学研究センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1391131406306181632
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- NII論文ID
- 130007969630
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- ISSN
- 21876886
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可