科学コミュニケーションにおける構造的課題と解決策の検討 —ステークホルダー分析の必要性とその実践—
-
- 池上 日菜
- 上智大学 文学部 哲学科
この論文をさがす
説明
本稿では科学コミュニケーションに求められる新たな役割である「ステークホルダー分析・調整機能」を取り上げ、その方法論の提案と実践を介して科学コミュニケーションの方向性を検討する。 現代では科学・技術が発展し、我々の生活と不可分になった。ゆえに、科学・技術の社会実装による社会的影響を、専門家や市民を始めとした様々な観点から検討する必要性が生じた。科学コミュニケーションは、異なる立場の意見を取り入れ、社会実装に関する意思決定の方法論を確立させることを目的とした分野である。 しかし、科学コミュニケーションの研究者は科学・技術の専門家が中心であり、人文学・社会科学系の人材や市民の視点を理解できる人材が不足している。ゆえに多様な立場の意見を取り入れるという役割を充分に発揮できていない。 そこで本論では科学コミュニケーションに「人文学的視点」を取り入れた「ステークホルダー分析・調整機能」を検討し、元来の目的を実現する在り方について考察する。
収録刊行物
-
- Journal of Science and Philosophy
-
Journal of Science and Philosophy 3 (1), 67-115, 2020-03-31
やまなみ書房
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1391131406306776960
-
- ISSN
- 24342327
- 24342335
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可