能登半島中新世珪藻質泥岩中の珪質コンクリーションの形成

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タイトル別名
  • Formation of siliceous concretion in Miocene diatomaceous muddy rock, Noto Peninsula, central Japan

抄録

<p>能登半島の珪藻泥岩中に珪質コンクリーションが産出するが,その成因は分かっていない.本研究では,珪質コンクリーションを鉱物学的に記載し,地質学的な産状,熱力計算による解析に基づいて,これらの形成について考察を行った.XRD分析の結果,珪質コンクリーションと珪藻泥岩中の微化石のいずれもopal-Aおよびopal-CTを含んでおり,Cr(101)面のd値に違いが見られた.d値が相対的に小さい母岩中のopal-CTは,深い場所で埋没続成によって形成されたのに対し,d値が相対的に大きい珪質コンクリーション中のopal-CTは浅い場所で形成されたと考えられる.また,化学平衡解析の結果,海水では淡水と比べてより多くのシリカが溶存し,特にNa-Si錯体やMg-Si錯体の寄与が大きいことが明らかとなった.以上より,珪藻泥岩が深い深度まで埋没後隆起し,間隙水が淡水環境に変化することに伴って珪質コンクリーションが形成されたと考えられる.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1391131406309720704
  • NII論文ID
    130007977133
  • DOI
    10.14862/geochemproc.67.0_142
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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