XRFによる土器の胎土分析 —試料調製と検量線—

書誌事項

タイトル別名
  • Characterization of Ancient Pottery Clay by XRF Spectrometry — Sample Preparation and Calibration Curve —
  • XRFによる土器の胎土分析 : 試料調製と検量線
  • XRF ニ ヨル ドキ ノ タイド ブンセキ : シリョウ チョウセイ ト ケンリョウセン

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抄録

<p>蛍光X線法は,土器のルーチン分析に広く用いられているが,定量分析の正確さに関する研究例はほとんどない.そこで,定量分析の基盤となる試料調製及び検量線に着目し,蛍光X線法による正確な土器の化学組成分析を試みた.まず,蛍光X線の脱出深さに基づいて,定量分析に際して理想的な試料の条件を推定した.また,土器試料を用いて,非破壊直接分析,粉末ペレット及びガラスビードを調製した場合の蛍光X線強度の相対標準偏差を比較した.次に,土器の化学組成の範囲や傾向を満足する検量線を作成するために,分析成分(主成分酸化物10種類及び微量成分元素12種類)を含有する試薬数種類を混合して,10種類の検量用標準ガラスビード(試料: 融剤=1 : 10)を調製した.これらの標準で作成した検量線で,地球化学標準物質中の上記主成分及び微量成分を定量し,本法の信頼性を検証した.さらに,本法を中平遺跡から出土した縄文土器及び粘土塊の分析に応用した.併せて,同様の試料をセミ・ファンダメンタル・パラメーター法でも定量し,結果を比較した.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 69 (9), 427-438, 2020-09-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (1)*注記

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