ブラジル北部におけるユーカリ育種技術の開発

  • 岩田 英治
    日本製紙株式会社 研究開発本部 基盤技術研究所
  • 林 和典
    日本製紙株式会社 研究開発本部 基盤技術研究所
  • 根岸 直希
    日本製紙株式会社 研究開発本部 基盤技術研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Breeding Technologies for Eucalyptus in Northern Brazil
  • ブラジル ホクブ ニ オケル ユーカリイクシュ ギジュツ ノ カイハツ

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抄録

<p>当社は,「木と共に未来を拓く」というスローガンを掲げ,持続的な森林経営を基盤に再生可能な木質資源を余すところなく利用,リサイクルしながら,持続可能な成長を目指す総合バイオマス企業である。持続可能な原材料調達の一環として,「Tree Farm構想」(畑で作物を育てて収穫するのと同様に,木を自ら育てて収穫・活用し,それを繰り返すという考え方)を掲げ,ブラジル,チリ,オーストラリア,南アフリカにおいて海外植林事業を展開している。このうち,ブラジル北部アマパ州では,当社最大の植林面積を持つプロジェクトを展開中であり(Amapa Florestal e Celulose S.A.(AMCEL)),ユーカリ植林と木材チップの生産を行っている。当社は,AMCEL植林地をフィールドとして,植林技術の開発に取組んでおり,継続的に実施してきたユーカリの選抜育種等によって,優良なクローンが開発できてきている。これら優良クローンにより成長性,容積重,パルプ収率は向上している。一方,従来の育種では選抜期間が最短でも12年と時間がかかることが課題であった。そこで,近年急速に普及してきたDNAマーカーの情報を用いて目的形質を予測するゲノミックセレクションによるユーカリ育種の開発を進めており,進捗を報告する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 74 (8), 820-823, 2020

    紙パルプ技術協会

参考文献 (2)*注記

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