中学校区における若年世代の居住動向と敷地活用実態に着目した持続可能な居住地形成についての研究

書誌事項

タイトル別名
  • A study about planning sustainable residential area focused on way of choosing residence and using residential site by young generation in junior high school district
  • Case at the district including various developing period of residential area in Takaoka city, Toyama
  • 富山県高岡市における市街地形成時期の異なる町が連担する地域を事例に

抄録

<p>本研究は、コンパクト・プラス・ネットワークの都市構造に基づいた持続可能な居住地を目指し、間口狭小地のスポンジ化が進む旧市街から住宅地開発が進む新市街までを含む富山県高岡市の中学校区を対象に、若年世代の居住動向と敷地活用の特徴を分析することで今後の居住誘導のあり方について考察を行った。その結果、中学校区という地縁を単位として学区外から流入する居住者と学区内で循環する居住者がおり、その割合は市街地の形成過程によって異なることが明らかになった。特に、学区内で循環する居住者が多い旧市街では、親世帯と同居や近居を求め、若年世代が主体的に複数敷地を活用することで、実家の居住継承や住み替えを行う住み継ぎの動きが見られた。こうした低未利用な複数敷地を活用することは土地利用方法や暮らし方の選択肢を広げ、若年世代が流入しやすく、次の世代への居住地の継承を促す役割を担っていることが明らかになった。高齢化や空洞化が進む今後、このような居住動向を活かしながら学区外から流入する居住者をどのように誘導するかが求められる。</p>

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 55 (3), 220-227, 2020-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

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