一水族館における飼育環境中の<i>Aspergillus fumigatus</i>検出および ペンギンのアスペルギルス症根絶を導いた予防対策

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タイトル別名
  • Detection of <i>Aspergillus fumigatus</i> in the Captive Environment and Preventive Measures Leading to the Eradication of Penguin Aspergillosis in an Aquarium
  • 水族館における飼育環境中のAspergillus fumigatus検出およびペンギンのアスペルギルス症根絶を導いた予防対策
  • スイゾクカン ニ オケル シイク カンキョウ チュウ ノ Aspergillus fumigatus ケンシュツ オヨビ ペンギン ノ アスペルギルスショウ コンゼツ オ ミチビイタ ヨボウ タイサク

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抄録

<p>飼育下の鳥類においてアスペルギルス症は重要な疾患であるが,その予防策や診断方法,治療法は確立されていない。アスペルギルス症の主な起因菌であるAspergillus fumigatusは自然環境中に普遍的に存在するため,ときとして飼育鳥類に感染し,死に至らしめる。登別マリンパークニクス飼育下のキングペンギン(Aptenodytes patagonicus),ジェンツーペンギン(Pygoscelis papua),ケープペンギン(Spheniscus demersus)のA. fumigatus感染を防ぐことを目的とし,本研究では飼育環境中に存在するA. fumigatus汚染源の調査を行った。エアーサンプリングおよび土壌サンプリングのデータから主な汚染源が土壌であると推定されたため,土壌とペンギンの接触を最小限とする対策を行った。その結果,アスペルギルス症の発症は認められなくなった。本研究から,A. fumigatusの感染予防において,予め飼育環境下の汚染源を推定することは有効であり,屋内での対策とともに屋外の環境への対策も重要であることが確認された。</p>

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