他者の視線方向・表情と参加者の体勢が介護ベッド上での対人認知に及ぼす影響--ヘッドマウントディスプレイを使用した検討--

書誌事項

タイトル別名
  • The Influence of the Other's Gaze Direction, Facial Expressions and the Participant's Posture on the Interpersonal Cognition on a Nursing Care Bed-Examination Using a Head-mounted Display-

説明

介護などのケア場面では,通常の対人コミュニケーションと異なり,被援助者が介護ベッドなどに横たわった状態でのコミュニケーションが想定される.このようなときには,被援助者が援助者に対して,通常姿勢とは異なった対人印象をもつ可能性がある.そこで本研究では,介護ベッドに寝た状態と座った状態の実験参加者に対して,接近してくる他者の動画をヘッドマウントディスプレイで呈示し,参加者の感情及び接近者に対する印象を調べた.動画では,接近者の視線方向(参加者の顔・参加者の胴体)と表情(ネガティブ表情・真顔・ポジティブ表情)が操作された.その結果,ポジティブ表情の接近者の視線が参加者の顔に向けられていると,参加者自身の感情はより快と評価され,接近者に親しみや,頼りにしたいという印象を強く抱くことが明らかになった.ネガティブ表情の接近者の視線が参加者の顔に向けられていると,参加者自身の感情はより不快と評価され,頼りにしたくないという印象を接近者に強く抱くことも明らかになった.また,座っているときよりも,寝ているときの方が,参加者は接近者に対してより頼りにしたいと感じることが示された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1391412881285800960
  • DOI
    10.14923/transfunj.2020hap0002
  • ISSN
    18810195
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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