芥川龍之介『椒図志異』典拠考

書誌事項

タイトル別名
  • On Possible Sources of Akutagawa Ryūnosuke's <i>Syozusii</i>: Focusing on the Reception of Hirata Atsutane's <i>Kokon Yōmi Kō</i>
  • 芥川龍之介『椒図志異』典拠考 : 平田篤胤『古今妖魅考』受容を中心に
  • アクタガワ リュウノスケ 『 ショウズ シイ 』 テンキョコウ : ヒラタ アツタネ 『 ココンヨウミコウ 』 ジュヨウ オ チュウシン ニ
  • ――平田篤胤『古今妖魅考』受容を中心に――

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抄録

<p>本稿は、芥川龍之介が高校時代に作成した手書きの怪談集『椒図志異』全六部のうち、「魔魅及天狗」部の典拠について考察したものである。まず、芥川は怪談蒐集の指針を、柳田国男の談話記事「幽冥談」から学んだ可能性を指摘する。さらに、「魔魅及天狗」部が平田篤胤の『古今妖魅考』に大きく依存していることを明らかにする。篤胤の書物は、仏教説話を多く取り上げている。芥川が『今昔物語集』を始めとする説話文学を受容する上で、大きな役割を果たした可能性がある。また、芥川における平田国学の受容を示す資料として、芥川旧蔵書『平田篤胤之哲学』(日本近代文学館所蔵)についても紹介する。</p>

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