腹部引き込み運動の継続が側腹筋群の筋厚および筋硬度, 脊柱アライメントに及ぼす効果

DOI
  • 海藤 夏稀
    鶴岡協立リハビリテーション病院リハビリテーショ ン技士部理学療法科
  • 鈴木 克彦
    山形県立保健医療大学保健医療学部理学療法科
  • 金子 絵梨花
    山形県立中央病院リハビリテーション室

書誌事項

タイトル別名
  • The Effect of Continuation of Abdominal Draw-in Maneuver for Transversus Abdominis Thickness and Stiffness, and Spinal Alignment

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抄録

<p>〔目的〕腹部引き込み運動(Draw-in)の継続によって,腹横筋の筋厚および筋硬度がどのように変化するのか,また脊柱に及ぼす効果について検討する。</p><p>〔方法〕健常成人女性11名を対象に,Draw-inを自主トレーニングとして4週間行った。実施前後に超音波診断装置,Real-time Tissue Elastographyを用いて側腹筋群の筋厚および筋硬度を測定し,スパイナルマウスを用いて脊柱アライメントを測定した。</p><p>〔結果〕トレーニング前後で,安静呼気時の筋厚は背臥位における外腹斜筋の筋厚のみ有意に減少した。 安静呼気時の筋硬度は,背臥位では外腹斜筋および腹横筋で増加し,立位では側腹筋群すべてで有意に増加した。脊柱アライメントは,トレーニング後に仙骨傾斜角の有意な減少を認めた。</p><p>〔結語〕Draw-inの継続により,立位での腹横筋の硬さが増加したことから腹腔内圧の上昇に作用したと考えられる。仙骨傾斜角の減少が認められ,腹横筋の収縮により仙腸関節を圧迫させ効果的に安定化できる報告を裏付ける結果であった。</p>

収録刊行物

  • 東北理学療法学

    東北理学療法学 32 (0), 22-27, 2020

    公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会

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