P-1-A17 31病棟における介護計画について

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  • −「生活の質の向上」の観点から−

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抄録

目的 2014年の介護計画導入以来、療養介助専門員は患者の生活の質の向上に寄与できる介護計画のありかたについて模索してきた。しかしながら、療養介助専門員からは介護福祉士の専門性を活かした介護計画を作成できているかまた患者の生活の質の向上に寄与できる介護計画を作成できているか常に不安の声があった。そこで今回、介護計画の今後の改善に資するために、介護計画を分析し実態を明らかにする。 対象と方法 1.ペア制を導入した場合の療養介助専門員の役割の変化を明らかにするため、療養介助専門員が配置される頻度の高い患者14名を抽出し、ペア制導入前と導入後の前後1か月間の介護計画実施率の変化を調べた。実施率が向上すれば患者の生活の質が向上したと評価した。 2.すべての患者の介護計画の内訳を分類することによって、療養介助専門員が考える「生活の質」がどのようなものであるかを調べた。 結果および考察 1.ペア制の導入によって、抽出した患者14名すべての介護計画の実施率が向上した。これは、ペア制の導入によって療養介助専門員の受け持つ患者が減ったことで介護計画を実施できる時間が増えたためと考えられる。また、医療依存度の低い患者を受け持つことで患者への身体介助がしやすくなったためと考えられる。以上から、療養介助専門員は医療依存度の低い患者の生活の質の向上により寄与する役割になったといえる。 2.介護計画のうち約半数が「気分転換」を挙げている。「気分転換」を立案された患者には医療依存度の高い患者も含まれる。これらにより療養介助専門員は医療依存度にかかわらず多くの患者にとって気分転換を行うことが「生活の質」の向上につながると考えていることがわかる。

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