既存治療で効果不十分な家族性地中海熱患者を対象としたカナキヌマブの製造販売後調査成績(中間集計)

DOI
  • 細野 久美子
    ノバルティス ファーマ株式会社 メディカル本部 免疫・肝臓・皮膚メディカルフランチャイズ部 免疫・肝臓・皮膚メディカルグループ
  • 加藤 ちひろ
    ノバルティス ファーマ株式会社 開発本部 臨床開発CDD & 再審査CDD2
  • 積山 功
    ノバルティス ファーマ株式会社 開発本部 臨床開発 生物統計 ファーマバイオスタティスティクス

書誌事項

タイトル別名
  • An interim analysis of post-marketing all-patients surveillance of canakinumab in Japanese patients with Familial Mediterranean fever

抄録

<p>【目的】カナキヌマブ(以下本剤)の長期投与時の安全性及び有効性の評価のため,日常診療下で本剤を使用した,既存治療で効果不十分な家族性地中海熱患者の全てを対象に製造販売後調査を実施中である.本稿では2016年12月の適応追加承認日からおよそ2年半後の中間集計成績を報告する.【対象・方法】2019年6月末までに調査票が固定された39例を安全性解析対象とし,有効性主要評価がなされた同39例を有効性解析対象症例とした.【結果】投与開始時の年齢の中央値は40歳で,MEFV遺伝子変異あり(Exon10領域以外)の非典型例が22例,変異あり(Exon10領域)の典型例が10例,変異なしの非典型例が5例,変異不明の典型例が2例であった.副作用発現割合は25.64%(10例)で,重篤な副作用の発現割合は10.26%(4例)(変形性関節症2例,憩室炎,ヘモジデリン沈着症,腸膀胱瘻,滑液包炎,滑液貯留,浮腫,疼痛各1例)であった.本調査で定義した有効例では,有効割合は20.51%(8/39例)であったが,16週時点で臨床的寛解を示した症例の割合は65.71%(23/35例),血清学的寛解を示した症例の割合は85.29%(29/34例)であった.【結論】今回の中間結果から,本剤の安全性及び有効性に新たな懸念は認められなかった.最終報告まで継続し,本剤の安全性及び有効性の評価を行う必要がある.</p>

収録刊行物

  • 臨床リウマチ

    臨床リウマチ 32 (3), 228-237, 2020

    一般社団法人 日本臨床リウマチ学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1391975276373694848
  • NII論文ID
    130007931531
  • DOI
    10.14961/cra.32.228
  • ISSN
    21890595
    09148760
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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