可逆反応部位を有する植物油ベースネットワークポリマーの 合成と接着剤への展開

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タイトル別名
  • Synthesis and Adhesive Properties of Network Polymers Based on Vegetable Oils by Diels-Alder Reaction
  • カギャク ハンノウ ブイ オ ユウスル ショクブツユ ベースネットワークポリマー ノ ゴウセイ ト セッチャクザイ エ ノ テンカイ

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抄録

<p>フラン-マレイミド間のDiels-Alder 反応は,可逆反応性を示すことが知られている。今回,植物油に導入したフラン骨格と,ビスマレイミドをDiels-Alder 反応させることにより,植物油をベースとする可逆反応部位を有するネットワークポリマーを合成した。フラン骨格を有する植物油誘導体とビスマレイミドの組み合わせにより,機械特性に大きな差異が現れ,とくに,ひまし油誘導体(FMECO)とビス(3- エチル-5- メチル-4- マレイミドフェニル)メタン(M1)から作製したネットワークポリマー(FMECO-M1)の引張強さは48.3 MPa に達した。また,得られたネットワークポリマーは,ステンレス鋼板に対し,良好な接着性を示した。接着試験片を140 ℃,20 分間加熱すると,retro Diels-Alder 反応の進行により,容易に解体することができた。さらに,破断後の接着試験片の接着面を合わせ,加熱による解重合-再架橋をさせると,接着試験片は再接着した。破断-再架橋を5 回繰り返しても,接着強度は低下せず,良好な接着性を示すことが明らかとなった。</p>

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