Pulmonary tractotomyが有用であった金属片による穿通性肺損傷の1例

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タイトル別名
  • Pulmonary Tractotomy for a Penetrating Lung Injury Caused by a Metal Fragment—Report of a Case—
  • 症例 Pulmonary tractotomyが有用であった金属片による穿通性肺損傷の1例
  • ショウレイ Pulmonary tractotomy ガ ユウヨウ デ アッタ キンゾクヘン ニ ヨル センツウセイ ハイ ソンショウ ノ 1レイ

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抄録

<p>胸部外傷は鋭的外傷と鈍的外傷に大別されるが,本邦では鋭的外傷の頻度は少ないとされる.鋭的胸部外傷のうち,穿通性肺損傷の多くは開胸手術を要せず,胸腔ドレーンで治療される.今回,穿通性肺損傷,肺内異物という稀な病態に対してpulmonary tractotomyを施行した1例を経験した.症例は30歳,男性.金属プレス加工機械を操作中に,金属片が折損飛来し,左前胸部に刺さったため受診した.胸部X線およびCTで,金属片が左肺舌区内に滞留していることを確認し,穿通性肺損傷,肺内異物の診断で肺損傷部の観察治療,肺内異物除去を目的に手術を行った.左上葉に金属片の入口部を認め,舌区内に金属片を触知し,非貫通性穿通性肺損傷と診断した.自動縫合器を用いたpulmonary tractotomyを施行し,確実な止血と異物除去を行い,術後23日目に退院した.金属片による穿通性肺損傷に対して,pulmonary tractotomyは有用な術式であると考えられた.</p>

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