膠着化するベネズエラの政治経済危機 ―制度崩壊とインフォーマルな政治経済運営
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- 坂口 安紀
- アジア経済研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- Venezuela’s Prolonged Multi-dimensional Crisis: Waning of State Institutions and Prevalence of Informal State Management
説明
<p>ベネズエラでは経済的にも政治的にも、理解しづらい状況が継続している。国家経済の規模(GDP)がわずか5年で4割弱に縮小、憲法違反のドル化の進展が公的経済制度の不備を補完している。2019年以降は、ふたりの大統領が対峙するのに加え、国会もふたつ立ち、制憲議会とあわせて、見かけ上は三つの立法権力が存在する状況が続いた。本稿では、そのような事態に陥った背景を考察する。カギとなるのは、政治経済両面で広がる公的制度の機能不全(無視)であり、それを補完すべく広がるインフォーマルなものごとの仕切り、運用、そしてそれがさらに公的制度の機能不全、形骸化を深めるという悪循環である。そのような厳しい状況下で2020年には、新型コロナ感染症がベネズエラにも広がった。</p>
収録刊行物
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- ラテンアメリカ・レポート
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ラテンアメリカ・レポート 37 (2), 1-19, 2021
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1391975831240634368
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- NII論文ID
- 130007978682
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- ISSN
- 24340812
- 09103317
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可