女性アスリートの三主徴とエストロゲン欠乏が骨格筋に与える影響

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タイトル別名
  • The Female Athlete Triad: effects of estrogen deficiency on skeletal muscle in female
  • ジョセイ アスリート ノ サンシュチョウ ト エストロゲン ケツボウ ガ コッカクキン ニ アタエル エイキョウ

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説明

<p> 女性アスリートにみられる「利用可能なエネルギー不足」、「無月経」、「骨粗鬆症」は、女性アスリートの三主徴とよばれる。エストロゲンは全身の組織の恒常性を維持しているため、特に、無月経によるエストロゲン分泌の減少は様々な病態の引き金となる。我々は、若齢雌性マウスの卵巣を摘出し、エストロゲン欠乏状態が骨格筋に与える影響を調べたところ、エストロゲンが減少すると、筋力低下、筋萎縮、筋線維タイプ変換が引き起こされた。さらに、骨格筋の修復・再生に欠かせない骨格筋幹細胞(サテライト細胞)はエストロゲン欠乏により増殖能が著しく低下し、薬剤により筋損傷を誘導すると不完全な筋再生を呈した。したがって、エストロゲンは骨格筋のみならずサテライト細胞にまで作用し、骨格筋の恒常性維持に必須の役割をもつことが示唆された。本稿では、女性アスリートの三主徴に関連するエストロゲンの低下が骨格筋に与える影響と、三主徴に対する栄養介入の可能性について議論した。</p>

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