中堅高校の1年生は知識構成型ジグソー法を用いた歴史授業をいかに意味づけるのか : 学習文脈と生徒のアイデンティティに着目して

書誌事項

タイトル別名
  • How Do First-year Students in Middle Level High School Give Meaning to a History Lesson Using Knowledge Construction Jigsaw Method?
  • チュウケン コウコウ ノ 1ネンセイ ワ チシキ コウセイガタ ジグソーホウ オ モチイタ レキシ ジュギョウ オ イカニ イミズケル ノ カ : ガクシュウ ブンミャク ト セイト ノ アイデンティティ ニ チャクモク シテ

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説明

本研究では,知識構成型ジグソー法を用いた歴史授業を中堅高校の1年生がいかに意味づけたのかを,生徒のアイデンティティと学習文脈に着目して明らかにする。1単元(10時間)分の授業の参与観察後,生徒全員に行った質問紙調査の結果を踏まえて14名の生徒にインタビューを行い,M-GTAを用いて分析した。歴史を学ぶ意味を実感している生徒は,歴史事象と現代を関連づけること,特に現代にも通ずる差別問題を学ぶことを肯定的に意味づけていた。これに対し,自分が社会問題についても意味がないと考える生徒は歴史を学ぶ意味を実感していなかった。大学受験を意識する生徒が集まる学習文脈が意味づけに与える影響は限定的であったが,中学校までの暗記中心の授業で歴史が得意だった生徒は授業内容を肯定的に意味づけていても,歴史授業を否定的に意味づける可能性があることが明らかになった。

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