TKI抵抗性CMLに対する次治療

  • 高橋 直人
    秋田大学大学院医学系研究科 血液腎臓膠原病内科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Next treatment for TKI-resistant CML
  • TKI テイコウセイ CML ニ タイスル ジ チリョウ

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抄録

<p>慢性期慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia, CML)の予後はチロシンキナーゼ阻害薬(tyrosine kinase inhibitor, TKI)により劇的に改善したが,5年間同じTKIを継続できているのは50~60%程度であり,また早期分子遺伝学的効果を達成していないと長期無増悪生存率が有意に低下する。BCR::ABL1依存的CMLクローンの治療抵抗性には,ABL1キナーゼドメインの点突然変異,BCR::ABL1 splicing variant,BCR::ABL1過剰発現,ABCトランスポーターによる薬物動態の変化などが関与する治療抵抗性メカニズムが考えられる。TKIのなかで最も阻害活性が強いponatinibやSTAMP阻害薬asciminibがBCR::ABL1依存的治療抵抗性を克服するためのキードラッグとなる。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 64 (9), 981-987, 2023

    一般社団法人 日本血液学会

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