新生児期より血小板減少を反復し成人になって診断された先天性血栓性血小板減少性紫斑病

書誌事項

タイトル別名
  • Congenital thrombotic thrombocytopenic purpura diagnosed in adulthood after repeated thrombocytopenia since neonatal period
  • シンセイジキ ヨリ ケッショウバン ゲンショウ オ ハンプク シ セイジン ニ ナッテ シンダン サレタ センテンセイ ケッセンセイ ケッショウバン ゲンショウセイ シハンビョウ

この論文をさがす

説明

<p>27歳女性。新生児期に特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura, ITP)と診断されフォローされていたが,悪心・嘔吐,紫斑,意識障害が出現し,血小板1万/µlまで低下を認め,精査加療目的に当院に入院した。繰り返す血小板減少や意識障害から先天性血栓性血小板減少性紫斑病(congenital thrombotic thrombocytopenic purpura, cTTP)の可能性も考え,a disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs 13(ADAMTS13)検査を行った。ADAMTS13の活性の著明な低下とADAMTS13インヒビター陰性で,新鮮凍結血漿の輸血後に血小板数上昇を認めた。その後家族を含めた遺伝子検査を行いcTTPの確定診断となった。cTTPは成人領域でも鑑別必要な疾患であり,小児期にITPと診断されている症例でも,経過中にcTTPを疑う病歴や所見を認める場合は,ADAMTS13の検査を積極的に検討する必要があると考えられた。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 65 (3), 142-146, 2024

    一般社団法人 日本血液学会

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ