地域在住高齢者・行政・研究者の協働により創出された地域活動が自主化に至るまでのプロセスとその効果

  • 安齋 紗保理
    桜美林大学大学院老年学研究科 東京都健康長寿医療センター研究所高齢者健康増進事業支援室
  • 佐藤 美由紀
    桜美林大学大学院老年学研究科 人間総合科学大学保健医療学部
  • 齊藤 恭平
    東洋大学ライフデザイン学部
  • 芳賀 博
    桜美林大学大学院老年学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • The Process and Effects of Social Activity that Community-Dwelling Elderly People, Local Government and Researchers Launced.
  • 地域在住高齢者・行政・研究者の協働により創出された地域活動が自主化に至るまでのプロセスとその効果 : アクションリサーチを用いた取り組み
  • チイキ ザイジュウ コウレイシャ ・ ギョウセイ ・ ケンキュウシャ ノ キョウドウ ニ ヨリ ソウシュツ サレタ チイキ カツドウ ガ ジシュカ ニ イタル マデ ノ プロセス ト ソノ コウカ : アクションリサーチ オ モチイタ トリクミ
  • ~アクションリサーチを用いた取り組み~

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説明

<p> 高齢者人口が増え続ける我が国では行政が主となる活動のみでは限界があり,住民の手による地域活動が必要とされている.本研究ではアクションリサーチの手法を用いて地域活動を企画・実施し,地域活動が自主化に至るまでのプロセスおよびその地域活動による影響を明らかにすることを目的とした.都市近郊地区を対象地区とし介入を行った.地域活動が自主化に至るプロセスを明らかにするために介入プログラム全体を質的に分析し,実施された地域活動の効果評価のために対象地区在住高齢者577名を対象に縦断的に郵送調査を実施した.その結果,創出された地域活動は段階を経て自主化に至った.介入当初は活動の実施に研究者の厚いサポートがあったが,活動の成功などをきっかけに徐々に住民の力で活動を行うようになり地域に定着した活動となった.事業の効果評価では,時間×群(参加の有無)の2要因と共変量を投入した繰り返しのある一般線形モデルの結果,社会活動,健康関連QOLにおいて有意な交互作用が得られ,社会活動は向上し,健康関連QOLは維持していた.アクションリサーチの手法を用いて創出された住民主体の地域活動は,専門家や行政などが時間をかけてサポートすることで地域活動として定着し,参加者の社会活動,健康関連QOLに効果があることが分かった.</p>

収録刊行物

  • 応用老年学

    応用老年学 9 (1), 4-18, 2015

    一般社団法人 日本応用老年学会

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