黒潮小蛇行の東進に伴い相模湾および東京湾湾口に発生した急潮

書誌事項

タイトル別名
  • The Kyucho Current in Sagami Bay and at the Mouth of Tokyo Bay Induced by the Eastward Propagation of Small Meanders of the Kuroshio
  • クロシオ ショウダコウ ノ トウシン ニ トモナイ サガミワン オヨビ トウキョウワン ワンコウ ニ ハッセイ シタ キュウチョウ

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説明

<p>黒潮系暖水の進入による急潮の発生過程とその引き金となる現象を究明するために,1998年5月下旬~6月上旬に東京湾湾口・相模湾沿岸に漁業被害をもたらした急潮について,水温・流速・潮位記録および海面水温分布を解析した。1998年5月下旬の急潮は,黒潮系暖水が伊豆諸島および伊豆海嶺の浅瀬に沿って北上し,大島西水道から相模湾へと波及した際に発生したものであり,それに伴う潮位上昇は湾内を反時計回りに伝播した。神津島と三宅島の潮位変動とNOAAの赤外画像から,この暖水の北上は東進する黒潮小蛇行が伊豆諸島南西の浅瀬(銭州)に引っかかるようにして引き起こされたものと推測された。さらに,1993年から1999年までの潮位記録を調べた結果,漁業被害をもたらすほど大規模な黒潮系暖水の進入による急潮は,神津島と三宅島での潮位上昇に加え,南伊豆と伊東の潮位差が急激に大きくなる時に発生していることが判明した。</p>

収録刊行物

  • 海の研究

    海の研究 15 (3), 235-247, 2006

    日本海洋学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (23)*注記

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