日本の国立大学における医学部3年生英語カリキュラムの拡張

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  • Expanding a Third-Year Medical English Curriculum at a Japanese National University

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抄録

本稿では,医学部3 年生英語カリキュラムを,症例に関する教材と症例報告を一体化させるために,どのように拡張することができるかを議論し,そして,その後の医学の研究や発展が,大学病院における医療活動に導くことが可能かを考える。つまり,医療機関である病院と教育・研究機関である大学の連携を探求する。 症例報告の研究に関して,医学部3 年生にとって最も役に立つ部分は「事例発表」であり,また,通常の事例に基づいた教材が,学生たちが専門領域を学ぶというレベルでは,仮想の事例に基づいた教材より有益であると筆者たちは考える。意味を重視したインプット,言語の焦点化,そして意味を重視したアウトプットに関わるNation & Newton の主張に沿い,いかに仮想の事例や課題がリーディングとライティングの活動に導くことができるか,また,コース課題を事例発表に見られる主要な構築表現に焦点化するためにどのように設計すべきかを吟味する。完全な(フルの)事例報告に関しては,教材はリーディングと言語(表現)を重視すべきであるが,ライティングはアブストラクト(要約)を扱う課題に用いることができるだろう。 大学病院に関しては,医療活動の研究は視聴覚素材などを使った教材開発を可能にするであろう。これらは,医学生の外国語学習支援はもとより,医療従事者が患者に医療行為の過程や手順を,英語で説明する際にも役立つ。

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