病院医療チームの英語ニーズに関する調査

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  • Investigating the English Language Needs of Hospital Medical Teams

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抄録

本論文は,日本の病院において英語でコミュニケーションを行う専門スタッフ用の教材開発研究プロジェクトに関して,その予備調査および教材設計を報告するものである。主な目的は,教育学におけるタスクによって支援される英語動画を作成し,配信を行うことである。本研究は,病院内の技術的リソースとチームの英語に対するニーズに焦点を当てながら,状況・リソース・ニーズ(SiReN)分析(a situation, resource and needs( SiReN))を用いている。 状況:コミュニケーションの主要言語が英語である病院と,リンガ・フランカとして英語を使用する日本の病院との英語使用の違いを考察する。 リソース:研究チームは病院内を持ち運ぶことが可能なレコーディング・スタジオ(a mobile recording studio)を作成した。それは高音質で高画質なレコーディング(recording)が可能となるように設計されており,スクリプトを読むことを支援する簡単なテレプロンプターも備えている。さらに,スタッフが利用する学習管理システム上でどのように教材を構成するかについても十分に考慮されている。 ニーズ:英語のコミュニケーション・ニーズを調査するために,病院の2 つの診察科(消化器科と神経外科)において,ポリペクトミー(結腸の小さな腫瘍の切除)と,脳動脈瘤(脳の血管壁にできた風船状の欠陥)のクリッピングという2 つの治療法の説明を行った。分析の結果,いくつかの診察科を調査することで,次の3 つの示唆が得られた。(1)入院患者のケアやスキャニングなど,病院の共有エリアにおける様々なコミュニケーション・ニーズを含めることが可能となる。(2)プロセスや手順を説明する動画と逐語的な指示を示す動画の2 種類を作成できる。(3)病院における患者向けの書類を収集・翻訳し,それを基に動画のスクリプトを作成できる。

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